想いがもたらしたもの

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●注意!
・このSSは、俗に痛いと呼ばれるSSに分類されます。その様なSSが嫌いな方はご遠慮ください。
































    想いがもたらしたもの
           by Fangoln


 目が覚めた……みたい。
 そんな感じなんだけど……。

 あれ? ここ、どこ?
 空はもちろん見えないんだけど……真琴の……祐一の家でもないみたい。

 白い天井。
 ベッドに寝てるみたい。
 ピーッ、ピーッっていう、変な音もする。
 なんか病院、ってとこみたい。

 ……祐一……祐一は、どこ?

 ――あれ? 体、動かないよぅ。
 祐一探しに行きたいのにっ。
 祐一っ!

「……ぅ……ぃ」

 あぅーっ、声も出ないよぅ。
 真琴どうしちゃったの?

 ……そだ、真琴、どうかしちゃってたんだ。

 最初は指が動かなくなって。
 どんどん体も動かなくなって。
 難しいこと、考えられなくなって。

 でも……祐一はそんな真琴のこと、面倒見てくれた。
 好きだと言ってくれた。

 早く祐一に会わなくちゃっ。
 真琴、良くなったんだって、言わなくちゃ。
 そして……真琴も祐一のこと、大好きだって、言わなくちゃ。

 なのに……。
 あぅー、何で動かないのよぅっ。
 なんで声、でないのよぅ。

 ……なんでっ!
 なんでまた眠くなるのよぅ。

 嫌よっ! 祐一に会うんだからっ!
 会って、好きだっていうんだからっ!

 邪魔しないでよぅ。
 お願いっ、邪魔、しないでっ! だって、あたしはっ!

 あぅ……あたし……真琴……違う?

 あ、あはは、思い出しちゃった。
 ……そっか。

 真琴……あたし……人間じゃなかったんだっけ。
 祐一にもう一度会いたかった、ちょっと頭のいい一匹の狐。
 ――それがあたしだったんだっけ。

 こうなるのが分かってたはず……だったのよね。

 あぅーっ、こんなの嫌よぅ。
 もう一度祐一に会いたいよぅ。

 けど……ダメみたい……。
 よく考えられなくなってきた。

 でも……よかったかな。最後にちょっと、元に戻って。
 だって祐一のこと、考えてることができるから。
 考えながら……想いながら……消えること、できるから。

 祐一……。

 今度生まれるときは、あたしも人間になりたいな。
 もちろん祐一も。

 そうすれば……こんな思い、二度としないで済むのかな。
 そうすれば……結婚、できるかな。

 ねぇ、祐一。

 祐一……。

 ゆ……う……。

 …………。


−BAD END-


言い訳

 ども、ファンゴルンです。

 えーと、普段「痛いSSは嫌いだ」と断言している僕が、このようなSSを書いた言い訳(^^;;;;;;です。

1.SS談義用のSSが必要だった。
2.真琴がどれほど祐一のことが好きなのか、ということを表現するSSが書きたかった。
3.真琴の一人称で書きたかった。

 ということで場面を探していたのですが、どうも平和な日常よりも、この様な状態の方が話が引き立つのではないか、と考えました。

 この時点で痛い話になるのは確定でした。
 却下しようかとも思ったんですが、次の理由により、実際に書いてみることにしました。

1.普段『痛いSSは嫌い』と言ってるのに、実際に痛いSSを書かずにそういうことを言うのは自分の流儀に反する。
2.SS談義のネタにはなると思ったので。
3.せっかくだから(ぉ いや、この機会を逃すと、二度と書くことはなさそうだから。

 で、出来た結果が、この『想いがもたらしたもの』というSSです。
 この内容がどうやら、自分にとって痛さの上限になるようです。

 今後は多分、このようなSSを書くことはないでしょう。
 書いてる本人が辛いSSは、もう金輪際ごめんですから……。

※SS談義、とは、SS作家数人が各自のSSを持ち寄って意見を言い合う会合のことです。3/5に横浜で行われ、有意義な意見交換が行われました。


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