今日もみんな元気!

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 このSSは『ささやかな決意』の後日談にあたります。
 多少ネタばれがあるので用法・容量を守ってお読みください。
「なんですか『用法』って……」

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   『今日もみんな元気!』




「人間、余裕を持って生活できるのは良い事だ。そう思わないか?」

 そう言って俺は2人を見た。
 
「祐一、また同じこと言ってるよ〜」
「5回目ですね」

「なんとでも言ってくれ、今の俺はそんな事気にならないほど気分がいいんだ」

「意地悪だよ……」
「大人気ないですよ相沢さん」

「天野、分かってくれよ。めったにない事なんだから」




    「名雪がいるのに『歩いて』登校できるなんて!!」




「祐一嫌い……」

 隣で名雪が拗ねている。まぁ自業自得って奴だな。
 俺はそう思って放っておくことにした。
 

 春の日差しが気持ち良い。
 そろそろ初夏って感じだ。

「これも天野のおかげだな」
「そうだね♪ 美汐のおかげだね」
「そんなことありませんよ」

 名雪と天野が「お付き合い」を始めて数日。
 今日から名雪を起こすのは天野の役目になった。
 良くは分からないが名雪曰く、

『美汐は起こし方がうまいんだよ〜』

 ってことで、結果的に俺達は余裕を持って家を出られたわけだ。


「そういや時間は?」

「あと25分ありますね」

 スカートのポケットから懐中時計を取り出して美汐が言った。

「相変わらず渋い趣味してるな」
「お祖母様から頂いたんです」
「なんかかっこいいね〜」

 25分、だいぶのんびりできるな……
 目の前では2人が談笑しながら歩いている。
 
「そういえば先輩、今日はお弁当を作ってきたんですが……」
「ありがとう美汐、うれしいよ♪」
「お口に合えばいいんですけど」
「大丈夫だよ♪」

 弁当か……真琴じゃ無理だしなぁ……
 そう考えると名雪が多少羨ましい。
 そんな俺に気付いたのか、天野が言った。

「相沢さんの分もありますよ」
「助かる」

 天野、お前良い嫁さんになるわ。
 この気配りが天野の長所なんだろうな。

「それで、昨日知り合った友人に『一緒にお昼どうですか?』と言われたんですが
けど、よろしいですか?」

 そうか、友達が出来たのか……よかったな……
 なまじ去年の天野を知っているだけに余計嬉しかった。

「もちろんだよっ、美汐のお友達だもん」
「俺も別に良いけど、どんな子なんだ?」
「それはですね……」

 天野が話していると、曲がり角付近から知った声が聞こえる。

「そんな事するお姉ちゃん嫌いです〜」
「んふふ〜いいじゃない別に♪」
「う〜(TT)」

 美坂姉妹だな。今日もいつも通り、

「香里が栞を襲っている、と」
「失礼ね。姉妹のスキンシップって言ってよね」

 と、栞を襲っている、もとい後ろから栞にしがみついてる香里が言った。

 どっから見ても「後ろから襲っている」ようにしか見えないんだがな……

「まぁ良いけどな」
「良くないです〜」
「2人ともおはようだよっ」
「う〜、おはようございます〜……」

 朝からバテ気味だな、栞。

「おはよっ名雪、今日は早いのね……えっとこの子が?」

 そういって香里が天野を見る。

「うん、私の恋人だよ♪」
「初めまして、天野美汐です」

 平然と言ってのける名雪。同じく美汐。
 
「美坂香里よ、よろしくね。こっちが妹の栞よ♪」

 ちなみに香里はまだ栞におぶさっている。

「えぅ〜……美汐ちゃん、おはようです〜」
「おはようございます栞さん」
「知ってるのか?」
 
 めずらしい事もあるもんだ。
 

「さっき言った友人ですよ」

 偶然ってあるんだなぁ(しみじみ)

「昨日の調理実習でお友達になったんですよ」
「そうなんだ、良かったね2人とも」

 それは良いんだが……栞って、留年したんじゃなかったのか?

「なあ、疑問なんだが……栞、進級できたのか?」

 確か栞はここ1年間病欠だったはずだが……

「テストは受けに行ってましたから。特例だそうです」
「一応勉強はしていたんだな」
「祐一さん酷いです……。私、成績は良いんですよ?」
「いつも上位10番には入っていますね」

 実は大した奴だったんだな栞って……

「そういう天野はどうなんだ?」
「似たようなものです」
「栞は私の妹なのよ? 優秀に決まってるじゃないの♪」

 と、隣の香里が「『むっ』としたと思ったらいきなり『にへっ』とした」顔で言っ
た。
 
 き、器用な奴……

「頼むから頬擦りしながら言わないでくれ……」
「仲良いよね2人」
「本当ですね、羨ましいです……」
「お姉ちゃんやめて〜くすぐったいです〜」
「だぁ〜め♪」

 猫可愛がりとはこういうことを言うのだろう。
 香里……栞がいないときはクールなんだけどなぁ……


 
「よぉ美坂。朝から元気だな」
「おはよ、北川くん」
「よぉ北川」
「おはよ〜」
「えぅ〜〜」
「あの……相沢さん、この方は?」
 
 そうか天野は初対面だな。


「天野、こいつはクラスメートの北川だ」
「えっと、君は?」
「天野と言います」
「名雪の彼女だ」
「そっか、俺は北川だ。よろしくな」

 って、なんでそんなに自然に返すんだお前は……

「昨日お前が帰った後で水瀬さんが言ってたからな。いいじゃないか可愛い子で」
「人の考えを読むな……んで? 他の奴らの反応は?」
「お前の考えは読みやすいからな。斎藤達が泣いてたのは見たぞ」
「そうか」

 それが普通の反応だと思うぞ、俺は。

「北川、お前はどうなんだ?」
「別にいいだろ?個人の自由だし。それに俺には美坂がいるからな」
「北川くん!こんな所で何言ってるのよ!(真っ赤)」

 やっぱりそういう仲なんだったんだな、この2人。

 それにしても……

「俺は香里の方が恥ずかしいと思うぞ……」
「どこがよ?」
「見たとおりだ」

 天下の公道で妹に抱きついて頬擦りするな……

「いいじゃない、だって栞可愛いんだもん♪」

  むぎゅ〜〜♪

「ゆういちさ〜ん、助けてください〜(TT)」
「こら、掴むな栞!」
「美坂……遅刻するぞ……」
「しおりぃ〜〜♪」
「う〜〜〜〜(号泣)」










「なんか取り残されちゃったね」
「そうですね……先に行きますか?」
「そうだね♪いこっか」
「……先輩」
「どうしたの?」
「あの……手つないで……いいですか?」
「いいよっ♪」



「でもどうせなら……」

 ぎゅっ

「腕組んでいこうよ♪」
「……はい」







 
 と、いった訳で、

「相沢、北川、美坂は遅刻……と」

 俺達が学校に着いたのはかなり後のことだった……



「お姉ちゃんのばかぁ〜〜」



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 どうも〜かささです。
「水瀬(予定)美汐です」
 という訳で2話目、なんとか完成です。
「前回からだいぶかかってますね」
 色々あったんですよ、色々と……
「そこらにあるゲームと漫画と小説の山ですか?」
 見ないで……頼むから……
 良いじゃないですか、一応は書き終えたんだから!
「確かにバイト中にボ〜っと内容考えていれば終わりもするでしょうね」
 だってバイト中が一番ネタ浮かぶんだもの(爆)

 一応補足としましては、
  『香里さんは百合ではありません!(笑)』
 彼女はただ栞が可愛いだけです。
「なにか違うのですか?」
 違うんですよ、色々とね。
「そうですか、それでは今回はこの辺で……」

 また次回です♪


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